\遊びながら学ぶ!
子どもの「大きさ・色・数」の概念と形容詞の育て方/
目次
🌈 子どもの世界を広げる「概念学習」の魔法
お子様との日々の生活の中で、「これは大きいね」「赤いのちょうだい」といった言葉を
自然と使っていらっしゃることと思います。
実は、この「大きさ」や「色」「数」といった概念を理解することは、
お子様の認知能力や言語能力の土台を築く上で、非常に重要な役割を果たしています。
概念学習において何よりも大切なことは、「違いがわかる!」という経験を積むことです。
この「違い」がわかるようになることで、物事を分類したり、比較したりする力が育ち、
様々な形容詞を身につける応用力が生まれていきます。
このブログでは、ご家庭で遊びながら、どのようにして「大きい・小さい」「長い・短い」といった
大切な概念を育てていけるのか、具体的なステップとヒントをご紹介します。
📌 1. 形容詞を身につけるための4つのステップ
形容詞、例えば「重い」「高い」「速い」といった言葉は、物の特徴を表すために欠かせません。
お子様がこれらの言葉を使いこなせるようになるためには、段階を踏んだサポートが必要です。
(1) まずは「理解する」ことからスタート
お子様が形容詞を自発的に使うようになる前に、まずは大人の言葉を「理解する」段階から始めます。
理解を助ける具体的なアプローチは次の通りです。

・ジェスチャーを活用する
「大きい」と言いながら両手を広げたり、「短い」と言いながら指で小さな幅を示したりと、視覚的な手がかりを提供します。
・大人が選んで手渡す
例:「大きいボールをどうぞ」と言って渡します。子どもがその言葉とボールの大きさを結びつける練習になります。
・子ども自身に選ばせてみる
「赤いブロックはどれかな?」「長いひもを選んでね」と問いかけ、子どもが自分で選ぶ経験を促します。
・指さしを促す
大人が「あそこの高いところを見てごらん」と指さしをし、言葉と対象を結びつけます。
(2) 楽しい学びを深めるための4つのポイント
単に言葉を繰り返すだけでなく、お子様の学習効果を高めるために、この4つのポイントを意識してみてください。
①楽しい感情に合わせて触れる
概念を学ぶ活動は、あくまで楽しい遊びとして行いましょう。
お子様が「楽しい!」と感じることで、学習意欲が向上します。
②興味のあるものからはじめる
お子様が特に好きなキャラクターや、いつも遊んでいるおもちゃなど、
興味関心の高いものから概念学習をスタートさせると効果的です。
③比べるものをわかりやすくする
「大きい」と「小さい」を教える際は、極端にサイズが違う二つのものを用意するなど、
違いが明確にわかるようにしましょう。
④ことばとジェスチャーでイメージを手助け
言葉だけでなく、常にジェスチャーや身振り手振りを加え、
抽象的な概念を具体的なイメージとして捉えられるように手助けしてあげてください。
🖍️ 2. 色の概念と色彩が育む感性
色を認識する能力は、表現力や感性を豊かにします。
また、物を分類する土台となり、観察力が身につくというメリットもあります。

色を学ぶ流れ
1 「赤、青の理解」からスタート
まずは基本となる色(原色に近いもの)を認識することから始めます。
2 色を認識して比較
「これは赤、こっちは青」と、色そのものの存在を認識し、比較できるようになります。
3 色の名前を知る
最終的に「あか」「あお」といった色の名称と言葉を結びつけられるようになります。
日常での色の学習ヒント
お散歩中に「きれいな青いお空だね」、お食事中に「この黄色いバナナ、おいしいね」など、
日常の中で繰り返し色に注目することで、お子様の色彩感覚は自然と育まれます。
特に、クレヨンや絵の具遊びでは、色を混ぜる経験を通じて、感性が豊かになっていくでしょう。
🔢 3. 「数」の概念:数と個数の関係を理解する
数を数えることはできても、「数の概念」を本当に理解しているとは限りません。
数の概念の理解とは、単に数を唱えることではなく、「数と個数の関係を理解していること」を意味します。

数の概念のめばえを促す遊び
数の概念を遊びながら育むための具体的な方法をご紹介します。
・並べる → 数える
ブロックやおもちゃを横に並べ、「いーち、にーい、さーん」と順番に数える練習をします。
・1つずつ
個数を数える際は、必ず「1つずつ」対応させて数えることが重要です。
・指さし:
数える対象を指さしながら、正確に数を対応させる練習をしましょう。
・サイコロ
サイコロ遊びは、出てきた目の数と、実際に必要なおもちゃの個数を対応させる練習になるため、数の概念を育むのに有効です。
💡 4. 日常生活で実践!「違いがわかる」経験を増やす遊び
概念学習の鍵は「違いがわかる!」経験です。日常生活には、それを促すヒントがたくさん隠されています。
実践のヒント
①触って比べてみる
重さや質感の違いを比べる遊びを取り入れましょう。
例:「重い石と軽い羽、どっちがどっちかな?」「ざらざらした紙とツルツルした床、触ってみよう」
②よく見て違うところを見つける
形や大きさ、模様など、視覚的に異なる点を見つけさせる遊びも大切です。
例:「この2つの積み木、どこが違うかな?」「ママの靴とあなたの靴、どっちが大きい?」
③応用概念の学習
日常会話で応用できる概念(長い、短い、高い、低い、多い、少ないなど)を積極的に使いましょう。
例:「(長い)橋を渡ろうね」「お皿の上のご飯、(多い)ね」
日常の中で一緒に見つけていくことが、お子様にとって最高の学習機会となります。
焦らず、お子様が「楽しい!」と感じられるペースで進めていきましょう。

一緒に成長を楽しむために
「大きさ」「色」「数」といった概念は、お子様が世界を論理的に理解し、
より豊かな言葉で表現するための大切なツールです。
これらの概念を学ぶ過程で、お子様の感性は豊かになり、観察力が身につくでしょう。
ご家庭でのちょっとした遊びや声かけを通じて、お子様の成長を支えていきましょう。
お子さまの言語(ことばの遅れや滑舌など)や摂食についてお悩みやご質問がある方は、
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